イギリスのTeachers Trainingコースに参加しました
東京都私学財団の海外派遣研修事業費助成事業を利用しイギリスの研修に参加された先生より研修の様子をお伺いいたしました。
■K先生 イギリス研修レポート
■都市:イギリス ノーリッジ
■期間:4週間
■滞在:ホームステイ
■内容:英語研修+マンツーマンレッスン(英語教授法)
■学校:Norwich Study Centre, Flying Classrooms
海外研修参加の目的、理由を教えてください。
Teachers trainingコース受講、General Englishコース受講のためと、現地での生活を通して、留学プログラムを見つめなおすために参加しました。
留学全体の満足度を教えてください。
全体として、とても良かったので非常に満足です。
当初1か月が少し長いかなと思いましたが、終わってみると短かったです。
語学学校の満足度はいかがですか。
非常に満足です。
日本でALTの経験を持つ先生方も勤務されており教授力も素晴らしかったです。また、とても親身に対応してくれてありがたかったです。授業自体も楽しく学ぶ意欲と授業への様々なアイデアがわきました。
ノーリッジの印象はどうですか。
治安も良く、小さくまとまった町ですが、Britishnessを感じるには十分だと思います。近くには自然豊かな場所も多く、立地的な環境も良いです。
ホームステイはいかがでしたか。
子供が2人いて、イギリスの家族の雰囲気を感じられました。ホストマザーはいつも親切で心配してくれ、ファザーは料理がプロ並みに上手でした。子供たちの英語を聞いていると楽しくなりました。
レッスンの内容を教えてください。
<General English Course>
Cambridge出版のテキストのコピーを使用して授業を進めていく。4期あるコースの3期目の途中からの参加なので、Distancingの表現や仮定法の単元についての内容から始まった。文法事項は、既習内容なのでとけるのだが日本ではお目にかからない単語(主に生活に根ざした語彙・お金に関する語彙)などは初めて出会うものだった。
Everything you think you know is probably wrong. というクイズで、お互いの意見を英語で話合うアクティビティを行った。その後、Prefix(接頭辞)についての授業だった。その接頭辞を使った文を合わせて会話を繋げていくゲームをした。内容が少し凝りすぎていて理解しづらかった。 また、授業内で何かのTopicについてすぐに意見を交わす場面が多くあった。他国の留学生はすぐに思ったことを伝え合う反応の良さがあり、とても驚くとともに感心した。
忙しさについての話題だったら、自分が以前忙しかった時に何をしなければいけなかった。それについてどう思うか、などの質問を時間も取らずに答えていく様は素晴らしいなと思った。
<Teachers Training Senior Teacher>
2人の先生が担当だった。 1、2週目は個人レッスンだったので、英語の授業を行う上での大切な心構えを確認していった。
その上で、どのように英語を使って情報を伝達させていくか、それをどのように生徒に取り組ませていくかのアイデアを話し合った。 大きな気づきとしては、personalise(事柄を一般→個人化)、gamify(ゲーム化)などの概念や手法である。
最終週には、他クラスのSkills and Cultureの授業でゲームの導入と説明をして英語での授業をした。ゲームの内容は、記憶力を試す内容のもので、1枚の絵に1つの家(Flatといいシェアハウスのようなもの)、その中に4つの家族がいる。その諸情報を覚え、それについての文章を音読し、それを聞き取る。その後、問題に答えていくといった内容だった。久しぶりの授業、そしてオールイングリッシュで日本語に逃げられない状況で、緊張もあったが生徒の協力もあり無事に終えることができた。その翌日には、Feed backをもらい、それについての議論をした。指示の仕方、その言葉などへの助言があり、とても勉強になった。
放課後はどのように過ごされましたか。
図書館へ行き勉強。
サウジのクラスメートの寮へ行きサウジ料理をごちそうにもなりました。
大学キャンパス見学。
NorwichFCのフットボール観戦。
Norwich Castle Museum見学。
海外研修準備の中で大変だったことがあれば教えてください。
学校の業務と並行しての準備だったので、気持ちの準備をすることが大変でした。また、現地の町などの下調べなどしていったらもっと充実したかもしれません。
英語科の先生に限らず海外研修は推奨でしょうか。
英語の授業を受講することがマストだと、他教科の先生方へはハードルが上がるかもしれません。しかし、CefrのB1やB2クラスを午前中だけ受けるのならばそれほど負担はないかもしれないと思いました。英語の教授法はためになりましたし、新しい発見があったと思います。また生徒になって学ぶ体験も新鮮で、その視点を思い出しました。
本研修の総評をお願いします。
本校における教員の国際理解と見識を広める機会として、私学財団の助成金を利用しての海外研修に教員が継続して参加できる環境を整えていければよいと思いました。第2言語として英語を学んでいる海外の生徒やTeenagerの実情を知ることや肌で感じることは、大きな視点で日本での教育を見つめ直すことにつながるので、とても有意義であったと思います。4週間以上の研修をまとめて行うことは学校カレンダーの中で難しいのであれば、たとえば2週間をフィリピンでの語学研修、2週間を今回私が受けたTeacher Trainingのような形で2回に分けることも有効な手ではないでしょうか。
海外派遣研修事業費助成事業(東京都私学財団)
「海外の優れた指導法を学んで指導力向上を目指したい」「国際感覚を高めて、海外で活躍できる生徒を育成したい」というような先生方の希望を応援する、海外派遣研修に係る経費を助成しています。